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この世界の片隅で  ―――――― 私は ここで 生きている。

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この世界の片隅で

原作 : こうの史代
監督・脚本 : 片渕須直
監督補・画面構成 : 浦谷千恵
キャラクターデザイン・作画監督 : 松原秀典
音楽 : コトリンゴ
企画 : 丸山正雄
プロデューサー: 真木太郎(GENCO)
アニメーション制作 : MAPPA
配給 : 東京テアトル
公式サイト : http://konosekai.jp/











【注目キャラクター】



「生きとろうが 死んどろうが

 もう会えん人が居って ものがあって

 うちしか持っとらん それの記憶がある。

 
 うちはその”記憶の器”として

 この世界に在り続けるしかないんですよね。」



この世界の片隅に×すず

浦野 すず
主人公。広島市江波の海苔梳きの家に育った少女。絵を描くことが好き。呉の北條家に嫁ぐ。のんびりおっとりした性格から時折小事件を巻き起こす。次第に物資が乏しくなる生活に先行きの不安を感じつつも、知恵と明るさで乗り切っていく。












【レビュー】







  「周作さん ありがとう。
 
  ――――― この世界の片隅に うちを見つけてくれて。」






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18歳のすずさんに、突然縁談がもちあがる。
良いも悪いも決められないまま話は進み、1944(昭和19)年2月、すずさんは呉へとお嫁にやって来る。呉はそのころ日本海軍の一大拠点で、軍港の街として栄え、世界最大の戦艦と謳われた「大和」も呉を母港としていた。
見知らぬ土地で、海軍勤務の文官・北條周作の妻となったすずさんの日々が始まった。

夫の両親は優しく、義姉の径子は厳しく、その娘の晴美はおっとりしてかわいらしい。隣保班の知多さん、刈谷さん、堂本さんも個性的だ。
配給物資がだんだん減っていく中でも、すずさんは工夫を凝らして食卓をにぎわせ、衣服を作り直し、時には好きな絵を描き、毎日のくらしを積み重ねていく。

ある時、道に迷い遊郭に迷い込んだすずさんは、遊女のリンと出会う。
またある時は、重巡洋艦「青葉」の水兵となった小学校の同級生・水原哲が現れ、すずさんも夫の周作も複雑な想いを抱える。

1945(昭和20)年3月。呉は、空を埋め尽くすほどの数の艦載機による空襲にさらされ、すずさんが大切にしていたものが失われていく。それでも毎日は続く。
そして、昭和20年の夏がやってくる――。
(作品紹介より)












■各地で絶賛の嵐!歴史的名作!!





今年は『シン・ゴジラ』『君の名は。』という大ヒット映画、しかも特撮とアニメという組み合わせ、が立て続けに公開され、個人的に本当に幸運な年だと思っていました。


しかし、年の瀬の近づいてたこの時期、もう一つの大きな波が押し寄せてきたのです。


本作は先に挙げた2作品に比べ当初の公開スクリーンは1/3以下という状況でしたが、その後の評判を受け、年明けには100スクリーン以上の公開拡大が決まっています。


遅れてきたシンデレラーストーリー的作品。


その素晴らしさは、多くの専門家の方々が語ってくれているので、以下のリンクを参考にしてくただければと思います。













































■”太平洋戦争”と”失われた20年”





初めて本作を観たとき、大きな衝撃を受けました。


人生で何度かしか経験のない”その種類”の衝撃だったと思います。


”いい映画”の定義とは一説によると、「映画館を出たときに、それまでの景色と世界が違って見えること」だと言います。


まさにそんな感じがしました。


もし、映画館に自分以外誰もいなかったら、映画が終わった瞬間、立ち上がって万雷の拍手を送っていたことでしょう。



「この作品をつくってくれてありがとう!」その気持ちしかありません。


なぜ、この2010年代に生きる私が、戦時中の呉を舞台にした映画でここまで心を動かされたのでしょう。


映画を観た後、その疑問が頭の中にありました。










考えた結果、自分なりの答えを見つけました。


それは、もはや現代の人々にとって”神話”となっている”戦争”を、実話だということを再認識させてくれる作品だということです。


片淵監督は、本作を”戦争映画”とは言わず、”暮らしの映画”だと語っています。


日本人にとって先の戦争とは、後悔と自戒の象徴であり、もはや『アリとキリギリス』『舌切り雀』といった教訓めいた寓話のような形で語られることがほとんどです。


そのため、そこに暮らしていた個人にスポットが当てた作品がそれほどなかったような気がします。


浦野すず(北條すず)という女性が本当にいたんだよ、という実感がとてつもなくありました。


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そのつながりで、本作を通して監督が本当に言いたかったことが、さらにその奥にあると思いました。


確かに戦争はつらく悲しいものですが、その時代に生きた人々の人生そのものを否定するものではないということです。


本作を観てわかるように戦争の日々が全て悲劇に包まれていたわけではありません。


その大半は、たわいのない笑いに溢れた楽しい日々だったはずです。


すずさんの夫である周作さんのセリフにもあります。


「すずさんと過ごしたこの1年半は、本当に楽しかった」
と。


最期の惨劇だけで、それまでの日々の幸せが隠れてしまうなんてもったいないことですよね。


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その話は現代にも通じています。


私が物心ついたとき、既にバブルは崩壊し、【平成不況】と呼ばれる”暗黒時代”に突入していました。


長期の不況は社会全体に陰を落とし、企業倒産が相次ぎ、リストラも増加しました。


追い打ちをかけるように、95年には【阪神淡路大震災】【地下鉄サリン事件】が発生しました。


2000年代に入りITバブルにより景気が上向いたと思ったら、その途端に【リーマンショック】


気がつけば、これらの時代は”失われた20年”と呼ばれ、私達の世代は”ゆとり世代”と蔑まれ、大人達は「昔は良かった」と声高に話しています。


でも、そんな中でも、楽しいこと嬉しいことはたくさんありました。


私のこれまでの人生は決して不幸でもないし、他人に否定されるものではないと思っています。










きっと戦時中を生きていた人々も同じだったのでしょう。


きっと笑いもあったし、幸せもあったし、誰も生まれてきた時代を間違えたとか、そんなことは思わなかったはずです。


ただただ日々を懸命に生きて、生きて、生きて。


その積み重ねが”人生”であり、”時代”になっていくのです。


「戦争だから不幸」とか「戦争がないから幸せ」とか、たぶんそんなに関係ないんだと思います。


本作は、どこまでの”普通”のすずさんという女性がこの世界の片隅に確かに生きていたという証であり、彼女のような普通の人々の人生は、こんなにも美しく、人の心を揺さぶるものなんだよ、ということを私達に教えてくれました。
















■追記




2016年12月28日更新回の『熱量と文字数』で本作が取り上げられました。↓↓↓


熱量と文字数 198 【萌える!『この世界の片隅に』特集】


さすが!熱文字!!とも言える独自の切り口で語られていますのでぜひ必聴のこと!






























































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[ 2016/12/18 23:00 ] アニメ | TB(0) | CM(0)
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Author:F
昭和生まれの東北人。

アニメ、漫画、ライトノベル、アニソンが大好物。

このブログでは、私が出会った2次元作品についてのひとり語りをココ、”秘密基地<セーフハウス>”からこっそり更新しています。

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