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君の名は。  ―――――― ずっと何かを、誰かを、探している

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君の名は。

監督・原作・脚本・絵コンテ・編集・撮影 - 新海誠
キャラクターデザイン・オープニング作画監督・オープニング原画 - 田中将賀
作画監督・キャラクターデザイン - 安藤雅司
作画監督・原画 - 井上鋭、土屋堅一、廣田俊輔
作画監督 - 黄瀬和哉
音楽 - RADWIMPS
演出 - 居村健治
巫女振付創作・振付 - 中村壱太郎
美術監督 - 丹治匠、馬島亮子、渡邉丞
美術設定 - 高橋武之
色彩設計 - 三木陽子
色指定検査 - 仲條貴子
撮影チーフ - 福澤瞳
3DCGチーフ - 竹内良貴
製作 - 市川南、川口典孝、大田圭二
共同製作 - 井上伸一郎、弓矢政法、畠中達郎、善木準二、坂本健
企画・プロデュース - 川村元気
エグゼクティブプロデューサー - 古澤佳寛
プロデューサー - 武井克弘、伊藤耕一郎
制作プロデューサー - 酒井雄一
音楽プロデューサー - 成川沙世子
音響監督 - 山田陽(サウンドチーム・ドンファン)
音響効果 - 森川永子(ちゅらサウンド)
録音 - 八巻大樹
音響制作 - サウンドチーム・ドンファン
方言監修 - かとう有花
音楽ミキサー - 菅井正剛、澤本哲朗、Tom Lord-Alge、長谷川巧
音楽ディレクター 山口一樹
ストリングス協力 - 徳澤青弦
音楽エディター - 金貞陽一郎
音楽協力 - 藤沢囃子保存会、深澤恵梨香
デジタルラボ - IMAGICA
アニメーション制作協力 - アンサー・スタジオ
宣伝プロデューサー - 豊澤康弘、水木雄太、弭間友子
オフィシャルライター - 渡辺水央
配給 - 東宝
制作 - コミックス・ウェーブ・フィルム
製作 - 「君の名は。」製作委員会
公式サイト - http://www.kiminona.com/index.html











【注目キャラクター】



「よりあつまって形を作り、捻れて絡まって、

 時には戻って、途切れ、またつながり。


 それが組紐。 それが時間。 それが、ムスビ。」




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宮水 一葉
三葉の祖母で宮水神社の神主。82歳。
三葉の母である二葉が亡くなり婿養子の俊樹が家を出たあと、孫の三葉と四葉を育ててきた。












【レビュー】







   「 私は、 」

    「 ―――― だれかひとりを、ひとりだけを、探している。 」

  「 僕は、 」






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千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。
山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉は憂鬱な毎日を過ごしていた。

町長である父の選挙運動に、家系の神社の古き風習。
小さく狭い町で、周囲の目が余計に気になる年頃だけに、都会への憧れを強くするばかり。

「来世は東京のイケメン男子にしてくださ―い!!!」

そんなある日、自分が男の子になる夢を見る。見覚えのない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。
念願だった都会での生活を思いっきり満喫する三葉。

一方、東京で暮らす男子高校生、瀧も、奇妙な夢を見た。行ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっているのだ。

繰り返される不思議な夢。そして、明らかに抜け落ちている、記憶と時間。二人は気付く。

「私/俺たち、入れ替わってる!?」
(作品紹介より)












■『君の名は。』を観なければならない5つの理由





空前のメガヒット作として歴史に残るであろう本作。


この記事を書いている12月5日時点で興行収入199億円を突破し、200億円に到達することは確実だろうと言われています。


本作は、アニメーション監督・新海誠にとっての”転換点”であり、日本アニメの”転換点”として、後生語られることになるでしょう。


私自身も劇場に足を運び、また、本作に対するいろいろな人の感想・論評・考察を伺っていく中で、本作がなぜこれほどの成功を収めることができたのか、その理由を自分なりに考えました。


これから述べる5つのことは、本作の魅力の一端を示したものであり、本作が「観たほうがいい作品」ではなく、「観るべき作品」だと自信を持って言える自分なりの根拠でもあります。















■その1:テレビアニメを意識した冒頭30分





長編作品は冒頭がとても大事です。


ともすれば、2時間を超える上映時間をいかに退屈させずに観客に過ごしてもらえるか。


どうやって早く作品世界に引きずり込むことができるのか。


本作の演出手法は、その問いに明確な答えを提示しました。










作品のファーストシーン。


星が燦然と輝き、彗星が空を走る。


その画面をバックに主人公である瀧と三葉のモノローグが語られます。


絶妙なタイミングで流れ始めるRADWIMPSの『夢灯籠』。


そして、躍動感に溢れ、物語への期待を盛り上げるオープニングアニメーション。


約30分日常描写が描かれ、2人がお互いに入れ替わっていることに気づくシーン。


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「入れ替わってる!!!????」










ここまでの流れ、明らかにテレビアニメの第1話を意識した作り方ですよね。


冒頭のシーン30分を作品の一部というよりは、まったく切り離して別の30分アニメを作ったというほうがしっくりきます。


このような演出手法を取ることで、本作は長編の弱点とも言えるスタートダッシュの遅さをうまくカバーし、それ以上に作品全体の魅力を押し上げることに成功したのです。















■その2:作画×美術×音楽=勝利の方程式





監督の新海監督は、とにかく背景(美術)にこだわる監督として知られています。


その一方キャラ描写が弱いという批判もこれまではありました。


そこで本作では、スタジオジブリ所属のアニメーター・安藤雅司さんを作画監督に迎え入れました。


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安藤さんは弱冠28歳で『もののけ姫』の作画監督に抜擢された”天才”であり、安藤さんが加わることによって、本作におけるキャラ描写も美術と同様に日本トップクラスのクオリティを実現させることができました。










もう一つ重要なファクターとして、ロックバンド【RADWIMPS】が劇中音楽の全ての制作を担当したということが挙げられます。


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もちらん彼らが映画音楽を担当するのは初めての経験です。


その楽曲は、映画音楽でありつつも彼らの音楽性が全面に出てきており、シーンによってはアニメーションよりも音楽がメインではないかという印象を受けるほどです。


映画音楽初挑戦の彼らだからこそ、超ハイクオリティのアニメーションに負けないガチンコな音楽になっており、そのことが作品全体に大きなプラスとして働いています。















■その3:作品に奥深さを与える”民俗学的設定”





”男女が入れ替わる”というファンタジー色が強い設定に埋もれがちですが、その世界観のベースとなっている糸守町の”民俗学的設定”こそ、本作の肝とも言えます。


1000年周期で起こる隕石落下による悲劇。


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このことを後生にいかに伝えていくか。


きっと太古の人々は自分達の子孫に警告を知らせるため、宮水神社を作り、様々な伝統を守ってきました。


例え大火によって文献が全て燃え果てようとも、【組紐】【舞】といった普段の生活に溶け込む形で、確かにそれは1000年もの時を超え、人々の間で受け継がれてきたのです。


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この当たりの設定は、劇中では語られてはおらず、スピンオフノベライズである『君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫) 』の三葉の父親・俊樹の主観で語られる『あなたの結んだもの』で詳しく描写されています。


大学で民俗学を研究していた俊樹は、宮水神社の謎の風習に惹かれ、糸守の地を訪れます。


そこで、後に結婚することになる宮水神社の一人娘・二葉と運命的に出会うのです。










なぜ二葉は物語以前に亡くなってしまったのか。


なぜ俊樹は民俗学者から町長という政治の道に進むことになったのか。


全てはまさに”ムユビ”のなせる業。全ては”つながり” ”ねじれ” そして、人々の願いは”結実”していくのです。


映画を観た後、この話を最期まで読んだとき、あまりの歴史の壮大さに鳥肌が立っていました。


手塚治虫の『火の鳥』並みですよ。















■その4:震災の”外側”にいた人々を描く





本作と同じく今年の大ヒット映画と言えば、庵野秀明監督『シンゴジラ』が挙げられます。


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この2つの作品で共通しているのが、”東日本大震災”をテーマに盛り込んでいることです。


と、ここまでは多くの人が語っていることです。


もう一歩踏み込んでいます。










『シンゴジラ』では、ゴジラに破壊される東京と、それに対する人々との攻防が描かれています。


これはまさに、地震・津波という自然災害に翻弄されながらも立ち向かう”被災地の内側”の人々の姿が投影されています。










一方、本作では、糸守町における災害は過去の出来事であり、自分達には直接関係がないという人々が、その災害をどう感じ、どう向き合っていくかをメインに描かれています。


これは、”被災地の外側”にいた人々の姿が投影されています。


つまり、本作のほうが、実際の自分の体験と共感する人が多く、結果、『シンゴジラ』を大きく上回る大ヒットを記録した要因だと考えます。


このことは、下記の新海誠監督のインタビューからも読み取れますので、ご一読ください。↓↓↓
『君の名は。』新海誠インタビュー後編 震災以降の物語/『シン・ゴジラ』との共時性?


新海 直接的に震災を描いてはいませんが、僕らには、知識や体験として震災がある。2011年以降、僕も含めて、多くの日本人が「明日は自分たちの番かもしれない」あるいは「なぜ(被災したのは)自分たちじゃなかったんだろう」という思考のベースに切り替わっていったように思います。(一部抜粋)




それにしても、震災から5年が経過した今年、このことをテーマにした対照的な2作品が公開され、どちらも空前の大ヒットを記録したことは、偶然というより必然であり、運命的なものを感じざるを得ません。















■その5:”5億点”のラスト”5分”





本作は、全編をとおして”歴史的名作”であることは間違ありません。


その中でも、私は特に”ラスト5分”に対して、100点満点中”5億点”をつけても良いと思えるほど大好きです。










これまで現実世界では出会うことが出来なかった2人が初めて出会うまでのシーン。


同監督の作品『秒速5センチメートル』では、最期、主人公とヒロインの2人が出会うことが出来ないという悲劇的な結末でした。


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同作を観た方は、本作のこのシーンで同じ結末を迎えるのではないかという焦燥感に駆られたことでしょう。


私もそうでした。


「出会えるの?出会えないの??」
という不安から、「出会えた!!!」というカタルシス。


もう最高です。


このシーンだけで本作を観る価値は十分にあると思います。















■番外編:”ユキちゃん先生”





”『君の名は。』を観なければならない5つの理由”の他にどうしても言わせてほしいことが1つあります。



本編中に新海監督の前作『言の葉の庭』のヒロイン・雪野 百香里が登場しているのです。


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三葉の学校の古典教師として授業をしている”ユキちゃん先生”


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演じているのはもちろん花澤香菜さん、しかも原画を担当したのは『言の葉の庭』で作画監督とキャラクターデザインを手掛けた土屋堅一さんというこだわりぶり。


『言の葉の庭』
が大好きな私とっては、代え難いご褒美となります。

































































【関連記事】

・『シン・ゴジラ』公開初日に行ってきました。 [2016/07/31]
・言の葉の庭 [2013/07/01]




















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[ 2016/12/10 13:30 ] アニメ | TB(0) | CM(0)
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