とあるオタクの秘密基地<セーフハウス> TOP  >  ライトノベル >  幼女戦記 5 Abyssus abyssum invocat――地獄の果てに待つのは幼女【バケモノ】。

幼女戦記 5 Abyssus abyssum invocat――地獄の果てに待つのは幼女【バケモノ】。

6100_.jpg
幼女戦記 5 Abyssus abyssum invocat
著者:カルロ・ゼン
イラスト: 篠月しのぶ
発売元:講談社
発売日:2016/1/30











【注目キャラクター】



地獄地獄を呼ぶというわけだ。

 ――――――クソッタレめ。




ハンス・フォン・ゼートゥーア
帝国軍准将(登場時)、参謀本部戦務参謀次長。
学者然とした冷静な軍人で、既存の防衛計画を崩壊させることになる対協商連合戦への深入りに反対するも果たせず戦火の拡大を余儀なくされる。後にターニャとの会話から「世界大戦」の可能性に気づき、その予測の正しさを確信。帝国の敗北を避けるため、ターニャの後ろ盾として即応魔導大隊の編成を推進する。












【レビュー】










   ・・・・・私の部下が、死んだのだぞ。


   願わくば。 我らと共に彼らの魂があらんことを。

   戦友諸君、神々の加護を願うことにしよう。

   しかして、それは我らが祖国に我らがいなくなったときだ。」






A1VKBprKL.jpg














      


金髪、碧眼の愛くるしい外見ながら『悪魔』と忌避される帝国軍のターニャ・フォン・デグレチャフ魔導中佐。


冬までのタイムリミットを約二ヶ月と見積もった帝国軍参謀本部は積極的な攻勢か、越冬を見通した戦線再構築かで割れていた。

激論の末に導き出された結論は、攻勢に必要な物資集積の合間での『実態調査』。


実行部隊として、ターニャ率いるサラマンダー戦闘団は白羽の矢を立てられる。

進むべきか、踏みとどまるべきか?

逡巡する暇はない。


地獄が地獄を呼び、止めどなく激化してゆく戦争。

誰もが、守るべきものを心に抱き戦場に向かうのだ。

すべては「祖国」のために。
(作品紹介より)

















■”ナショナリスト”との戦い





やつら、やりやがった!


 共産主義者め、よりにもよって、よりにもよって、

 『大義』を盗みやがった!」






img179_20160221174334ad7.jpg






連邦の参戦により、混迷を極める”帝国VS世界”の構図。


しかし、帝国首脳部は、連邦に対しては勝算を得ていました。


連邦は、現実世界でいうところの【ソビエト連邦】


様々な民族を【共産主義】の名の下に、抑圧支配しているという危うい体制が続いていました。


帝国の軍事的優位を見せつけられれば、【共産主義】という弱い結束力で集まった兵士達は戦意を喪失し、短期的に連邦を降伏に追い込むことができると計算していたのです。










その計算とは裏腹に、ターニャ達がいくら連邦軍に打撃を与えても敵の戦意は高く、一向に戦局を打破することができません。


ターニャ達が独自に捕虜の尋問を行ったところ、驚くべき事実が判明したのです。


彼らはこう言います。「自分達は自らの”民族”を守るために戦ってる。」と。


つまり、帝国は【共産主義】という”イデオロギー”との戦いと思い込んでいたが、真実は、民族存亡の危機に立ち上がった”ナショナリスト”との戦いになっていたのです。


彼らは”死兵”


文字通り決死の覚悟で帝国に挑んできています。


連邦は、外敵である帝国と内敵な民族主義者を戦わせることで、邪魔者を一掃しようという企みを目論みました。


いち早くその狙いに気づいたターニャは、帝国首脳部に戦略の転換を迫り、また一つこの世界の変革を進めていきます。















■ゼートゥーア中将の演説~新たな【パラダイム・シフト】へ





「どうか、よき隣人として。


 願わくは、橋の上にあって肩を並べる戦友として、

 そして、あらまほしき日には

 共に平和のパンを分かち合う兄弟として。


 私たちが、あなた方と歩むことを許していただきたい。」






img180_201602211743356f1.jpg





ターニャの提言を聞き入れた帝国首脳部は、ある声明を発表します。


それは、連邦内の【分離主義者】に対する”民政移管”の宣言でした。


つまり、「一緒に連邦と戦いましょう。その後は、好きに自分の土地を治めていいですよ。」というお誘いです。


帝国は、元々潜在的敵国に囲まれた”引きこもり国家”でした。


そのドクトリンは、他国の侵略ではなく、自国の領土防衛に特化しているため、植民地の拡大という発想がありません。


結果、自国と敵との間に”隣人”を置くことにしたのです。


―――――――”敵の敵は味方”。










本作の国の配置は第一次世界大戦、戦況の移り変わりは第二次世界大戦。


そして、今後の展開は冷戦~湾岸戦争が繁栄されているように思えます。


転生者であるターニャが介入することにより、現実世界の”IF”が物語の中で展開しているようで大変興味深いです。















■セレブリャコーフ中尉の独白





『其を乾かし遊ぶぞ、楽しけれ!』


 滴る赤い液体。

 悲惨するピンク色の人間だったもの。

 そして、対峙するのは晴れやかな笑顔の幼い少女。

 自分が狂ったと思った方がまだ現実的な光景。

 いや、案外狂っているのかもしれない。」







ターニャの副官であるセレブリャコーフ中尉


部隊の中で最も付き合いが古く、まだターニャが少尉、セレブリャコーフが新任伍長だったライン戦線時にその出会いは遡ります。


そんな中尉から見た第四章のターニャの戦闘描写は、まるで叙事詩の一小節を読んでいるような芸術性を感じます。


中尉にとって、ターニャは”絶対者”であり、信奉すべき”神”に等しい存在です。


彼女の心理描写が、この場面によく現れていて、同じくターニャ信者である私の心をくすぐるのです。











































【関連記事】

・幼女戦記 4 Dabit deus his quoque finem.――――― 世界を敵にまわしても、幼女<バケモノ>は戦う。 [2015/12/31]
・幼女戦記 3 The Finest Hour 戦場の霧を見通すのは、幼女【バケモノ】ただ一人。 [2014/12/15]
・幼女戦記 2 Plus Ultra  ――最前線にて幼女<バケモノ>は嗤う。 [2014/06/03]
・幼女戦記 1 Deus lo vult ――戦争の最前線にいるのは幼い少女。 [2013/11/28]
















よろしければ、
1日1クリックお願いします。
↓↓↓
スポンサーサイト
[ 2016/02/21 22:02 ] ライトノベル | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL

プロフィール

F

Author:F
昭和生まれの東北人。

アニメ、漫画、ライトノベル、アニソンが大好物。

このブログでは、私が出会った2次元作品についてのひとり語りをココ、”秘密基地<セーフハウス>”からこっそり更新しています。

リンク・相互リンクについて


よろしければ、
1日1クリックお願いします。
↓↓↓

FC2カウンター
ブロとも申請フォーム
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
サブカル
126位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
25位
アクセスランキングを見る>>
QRコード
QRコード