とあるオタクの秘密基地<セーフハウス> TOP  >  アニメ >  攻殻機動隊 新劇場版   ――――― これが、全ての”起源”。

攻殻機動隊 新劇場版   ――――― これが、全ての”起源”。

51bf1cefc395435b71acdebcbf468449.jpg

攻殻機動隊 新劇場版
原作 - 士郎正宗(講談社 ヤングマガジンKCDX)
総監督・キャラクターデザイン - 黄瀬和哉
脚本 - 冲方丁
監督 - 野村和也
総作画監督 - 大久保徹
アニメーション制作 - Production I.G
製作 - 「攻殻機動隊 新劇場版」製作委員会
配給 - 東宝映像事業部
公式HP - http://kokaku-a.jp/











【注目キャラクター】



 「国は、君に愛される努力をすべきだな。」



1429014040_1_4_0934896a1702a4c22f807d947b561880.jpg



藤本 修
内閣総理大臣・藤本彰の補佐官であり、彼の実の息子(長男)。












【レビュー】







    「何が望みだ。

    体とゴーストを売って、統一された規格を得ることか。

    与えられなかった者達を犠牲にして・・・・。



    お前達全員電脳がある、従うべきゴーストを持っている。

    それ以上を他人に望み、代わりに何を差し出す気だ。




    ――――――― 未来をつくれ。








rerw.png














      


西暦2029年3月、日本政府が検討している国防省を庁へと降格させる構想を不服とした国防軍の一部将校が、政府要人ら数十人を人質に国会議事堂内で籠城する事案が発生する。

公安9課の荒巻部長は、200人規模の警官隊で現場を包囲するが、草薙素子は総理大臣補佐官の藤本修から直接出動命令を取り付け、7人の独立部隊で議事堂内に突入する。部隊は首謀者たちを拘束し、人質を解放するが、ゴーストハックされた人質数名が武器を使い、犯人たちを殺害してしまう。

同時刻に、総理大臣の藤本彰が会談中に爆弾によって暗殺される事件が発生する。

会談に同席していた草薙のかつての上官クルツ中佐も爆発に巻き込まれて死亡する。
(作品紹介より)

















■盛大な“前振り”





今作の前に、黄瀬監督が制作したこれまでの『攻殻』について語る必要があります。


2013年6月から劇場公開された中編4本による『ARISE』


キャラクターデザインと担当声優の一新。


脚本に小説家・冲方丁、音楽を世界的に評価が高いコーネリアス


これまでの攻殻のイメージそのものを壊し、再構成するというこの試みは、人々に大きな衝撃を与えました。


当然ファンの間では賛否の声がわかれましたが、この企画を推し進められたのは、Production I.Gの社長である石川さんの力が大きかったのではないかと思います。


石川さんは、きっと”挑戦の人”なのでしょう。


「過去の栄光にしがみつくだけではダメだ。常に進化し続けないと、アニメに未来はない。」


私には、石川さんのそんな信念が見えるようです。


そして、劇場版4作+新作2話を再構成したテレビシリーズ『ALTERNATIVE ARCHITECTURE』が2015年4月より放送開始。


同年に公開される本作『新劇場版』へと続く道筋をつけてくれました。











本作を観てから改めて『ARISE』を振り返ると、その全てが”前振り”になっていることに気づきます。


少佐が軍を辞め、後の【公安9課】メンバーと知り合い、1つのチームになる下地の部分を『ARISE』という劇場版4作+テレビシリーズ1クールを丸々使って固めていったのです。


その結果、本作中で余計な説明部分を排除することに成功し、純粋にストーリー&アクションのみを楽しめる作品として作ることができました。


なんと贅沢な。 なんという剛胆さ。


こんな作品に出会えたことに最大級の感謝を。


そして、本作を作り上げた制作チームに最高のリスペクトを捧げたいと思います。




















■キー・ワード【デット・ライン】





これまでの『ARISE』シリーズでは、現実社会にもつながるいくつもの”キーワード”が登場してきました。


”水ビジネス”  ”途上国内線の先進国への拡大”  ”国家を超える企業集合体”


本作で登場する新たな”キー・ワード”







――――――― 【デット・ライン】。



新型の義体と従来型の義体で電脳の規格に違いが出てしまい、新しい義体に換装できない問題のこと。

この問題を抱える全身義体サイボーグは、やがてメンテナンスを受けることもままならなくなり、旧型の義体とともに朽ちて行くのを待つことになってしまう

この問題について議論も起こったが、巨額の富を生む義体テクノロジーの停滞を嫌った巨大企業グループはこれを黙殺し、現在に至る。









【義体】とは人間の”体”でありながら、”機械”であるということに変わりはありません。


つまり、電化製品と同じように、そこには”規格”が存在しています。


例えば、音声媒体がレコード→カセットテープ→CDと変遷を辿った過程において、規格が変われば過去の再生装置(ハード)は用済みとなってきました。


劇中では、それが義体でも起こり、義体の規格が変わってしまったことで換装がそれ以降できなくなり、取り残される者達が発生するという問題が持ち上がっています。





無題











現実社会に当てはめてみると、パソコンとインターネット技術の登場がこれに近いように感じます。


ほんの20年前、Window95が登場するまでは、コンピュータは専門の技術者が使うものであり、インターネットの整備はまだまだ進んでいませんでした。





49677.jpg





それが今や、ビジネスから様々なサービス、契約手続きまでもパソコンを通じてインターネット上で行われるまでに発展しました。


10代20代の若い世代ならいざ知らず、50代以降の中年~高齢者の間では、これらのツールを使いこなせることができず、様々な面に支障が出てきています。


【パラダイム・シフト】が起こるとき、確かに社会全体にとっても有益ですが、それについていけない人々がいるという現実も忘れてはならないのです。




















■”第4の攻殻”に相応しいラスト





劇中で私が最も驚いたのは、ラストシーンです。











”桜の24時間監視”をしている9課メンバー。





無4






そこに荒巻からの出動要請が。





ewww.png






出動する9課。


事件現場に皆が向かう姿が映され、そこで物語は終わります。





4443.png





443.png










攻殻ファンならすぐ気づく過去作へのオマージュ・シーンですね。


原作第1話の冒頭シーンでもあるのですが、私は『S.A.C. 2nd GIG』のラストシーンを思い浮かべました。





fee.png





reee.png





eerr.png






fssss.png











この2つのシーンには、大きな違いがあります。


それは、『S.A.C 2nd GIG』では、少佐一人が他のメンバーとは真逆の方向に走って行き、そのまま9課を離脱してしまうという点です。


この違いに気づいたとき、鳥肌が立ちました。


本作は、『S.A.C.』で「もしも少佐が9課を離脱しなければ」という”IF”を、ここで表現しているのです。










2002年に発表された神山健治監督の『S.A.C.』シリーズは、原作の「もしも草薙素子が人形遣いと出会わなければ」という”IF”をコンセプトに制作されました。


神山監督はこのコンセプトにより、原作とも押井版とも違うパラレルワールドの独自の攻殻世界を構築しました。


本作もこの構造を取り入れることで、過去作のライン上に存在するのではなく、まったく独立した物語だという意思を表明したのです。


士郎正宗の【原作】、押井守の【GHOST IN THE SHELL】、神山健治の【S.A.C.】に続く、”第4の攻殻”の誕生です。










20140125232637ed8.jpg





hollywood-ghost-in-the-shell_01-1-640-434.jpg






viploader597142.jpg
































































【関連記事】

・攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone  攻殻機動隊、起動 ――― [2014/09/29]
・攻殻機動隊ARISE border:3 Ghost Tears ―― この義体<カラダ>が求める愛 [2014/08/04]
・攻殻機動隊ARISE border:2 Ghost Whispers 攻殻機動隊はborder:2で動き出す [2013/12/04]
・攻殻機動隊ARISE border:1 Ghost Pain [2013/06/23]





















よろしければ、
1日1クリックお願いします。
↓↓↓
スポンサーサイト
[ 2015/11/16 00:00 ] アニメ | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL

プロフィール

F

Author:F
昭和生まれの東北人。

アニメ、漫画、ライトノベル、アニソンが大好物。

このブログでは、私が出会った2次元作品についてのひとり語りをココ、”秘密基地<セーフハウス>”からこっそり更新しています。

リンク・相互リンクについて


よろしければ、
1日1クリックお願いします。
↓↓↓

FC2カウンター
ブロとも申請フォーム
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
サブカル
133位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
その他
35位
アクセスランキングを見る>>
QRコード
QRコード