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センゴク一統記 8  ――― 天下の政道は【清洲会議】にて決し候。

センゴク2
センゴク一統記 8(ヤンマガKCスペシャル)
著者:宮下 英樹
出版社:講談社
発売日:2014/6/6











【注目キャラクター】



「もはや信長は在らぬ

 織田を領(うしは)く気骨なく、諸将をまとめきれようか」

   

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お市の方

”戦国史上最も妖艶にして、傾城な女”

織田信長の妹にして浅井長政の妻であった女。絶世の美女として名高く、浅井家が織田家と同盟するにあたって長政に嫁ぐ。非常に気が強く、信長と共に天下人になった長政を裏で操ろうと画策していたが、信長との絆に嫉妬した長政が信長を裏切ったために不意に終わった。憔悴してしまった長政を奮い立たせるのに一役買うが、以降は赤尾清綱の屋敷に幽閉される。小谷城落城寸前になると浅井市として生きる決意をするが、長政に突き放され、長政への愛に気付かされ涙ながらに織田家に戻る事になった。
一統記にて再登場し、清洲城で三人の娘を育てていたが家中の二大勢力となった羽柴家と柴田家の誼を作るため、秀吉の要請により柴田勝家と再嫁した。












【レビュー】





        「宿老共 清須にて談合せしめ候。」

                   ―――― 【金井文書】 より

   



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織田信長亡き後の織田家新体制を固めるべく清州城に集結した、羽柴秀吉・柴田勝家・丹羽長秀・池田恒興ら四宿老。

信長の仇・明智光秀を討った武功随一の羽柴秀吉は、緻密な計算と長大な展望で、次の世の統治を探る。織田家を二代にわたって支えた筆頭家老・柴田勝家は、諸将の結束に織田家の安寧を求める。

知略で切り開く、織田家の未来ーー。

“清州会議”に、波乱の結末が待つ――!
(作品紹介より)












■”政治の関ヶ原”清洲会議、開幕




清洲会議 とは、織田信長が【本能寺の変】にて急死した後、天下の趨勢を決めるべく織田家重臣達により行われた会合です。


その結果が後の【天下統一】の流れを決めたこともあり、歴史的に意義の大きい出来事として伝えられています。


今年は清洲会議を題材とした三谷幸喜監督の実写映画も公開されています。




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この会議上最も重要だった議題は、無主となった土地を誰が治めるかという 【国分け】 の案件です。


ここで領土を大きくした者が織田家内部での権力を増幅でき、引いては天下人に最も近づくことができるからです。


そして、その座を争う主役となるのは2者。


一方は、”鬼柴田” の異名を持つ織田家筆頭家老・ 柴田勝家




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「汝ら これでも織田家の兵か! 恥を知れいっ!!」










もう一方は、”中国大返し” により主君の仇討ちを成功させた 羽柴秀吉





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「ワシか柴田か―――

 会議を仕切った方が 織田を―――天下を動かすこととなろう」











当日、この両者は真逆の姿勢により、会議に挑むこととなります。


勝家は 【情】 に訴え、”織田家を支える” ことを信条としました。




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秀吉は 【統治者】 としての視点から、”信長亡き後の天下創世” を掲げるのです。




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中庭をそれぞれの国々に見立て、神話の【天地創造】を模すといった秀吉ならでは奇抜な戦略により、会議の主導権を取りにかかります。










結果は秀吉の領土が広がり、勝家が一歩後退といったところでしょうか。


京や安土といった重要な地を取れたことも大きかった。


明確な勝ち負けが着いたわけではありませんが、1つの契機となり、この後の時勢の流れは徐々に秀吉側に乗っていくことになります。





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■清洲会議後①――【羽柴秀吉の場合】




会議後、秀吉は勝家の態度を非難しています。




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「大名ともあろう柴田殿が
 かほどに情に押し出してくるたぁ

 【統治者】の為すべき振る舞いじゃあねぇ・・・・」





しかし、ここで妻の寧々から心に刺さる一言が。




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「お前様は 【統治者】とやらになりすぎでなあい?」










生来秀吉の長所は、人の心の機微を見抜き、その心を掴むことにありました。


しかし、農民出身でありながら天下の覇権に手が届く立場となり、最近はそのことを疎かにしつつあった感がありました。


そのことを聡明な寧々は見抜き、妻として忠告をしたのでしょう。


この辺の流れは、秀吉が天下人になった以降、振る舞いが粗暴になっていったという史実を暗示しているかのような、皮肉めいた描写だったと思います。















■清洲会議後②――【柴田勝家の場合】




清洲会議で秀吉に一歩遅れを取った勝家ですが、強力な援軍が現れます。


それは信長の妹であり、浅井家滅亡後織田家に戻っていた お市の方 です。




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「わらわが柴田家に入り、
 茶々は柴田家の幼女として羽柴家に嫁げば良いのでは。」





詰まるところ、お市の方が勝家と結婚し、お市の娘である茶々を羽柴家に嫁がせることにより、両家を姻戚関係とすることができる。


これを持って、秀吉の独走を牽制しようという妙案を提示してきたわけです。










これはあくまで政略上のことだというお題目になっていますが、勝家もお市の方も満更ではなさそう。




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この辺りのお市の方は可愛くて好きです。


また、勝家もお市の娘である3姉妹の父となるということで、その交流も描かれています。




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お市も含め ”乱世の女子(おなご)” として激動の人生を歩んできた彼女達ですが、ようやく安息をつけたという幸せ感を受けます。


史実を知っているだけに、この後の彼女達が全員報われることはないと分かっているだけに、ただただこの幸福な光景を少しでも長く見ていたいという想いがこみ上げてきます。
















■3姉妹の”キャラ立ち”




お市の娘3姉妹はそれぞれ歴史の重要なキーマンになっていくことになります。


しかしこの時代、男性がどうしても目立ってしまい、女性がいわゆる ”キャラ立ち” している作品は少ないように思えます。


この点を本作では見事にカバーしており、素晴らしいことだと思います。










【長女・茶々】




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「刀や馬の違いはわかるのですが
     反物の見立てはどうにも・・・・」





武芸に秀でた男勝りとして描かれています。


羽柴家に嫁ぐために只今、猛勉強中。










【次女・初】




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「うーむ会議雑感―――


 瓜坊(池田恒興)を見るに安堵の表情 さらに太ると見た

 苦虫(丹羽長秀)は今日も苦虫をかんだ表情

 ネズミ(羽柴秀吉)は周囲を見る目がちょっと変化 一段昇格と

 エンマ(柴田勝家)は物悲しげ 一段降格か


 会議は合戦とは違うのだよ 複雑怪奇なのさ」





何よりも政治の話が好きな奇怪な姫。


着物や簪よりも、謀略の話が何よりの贈り物。


その洞察力は一流で、時代の流れに敏感な分析力を誇る。









【三女・江】




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「”辻が花”はお仲様
 
 やっぱりおね様には”縫箔”かなー」





こちらは前の2者と打って変わり、姫らしく着物や反物に興味津々。


姫としての教養は、3姉妹随一でしょう。


また末子ということで、素直な表情や天真爛漫さがよく描かれています。










個人的には、ニヤニヤしながら政治のドロドロした話を語る初が好みですね。


今後もメインの話とは別に、3姉妹にも注目して読んでいくと違った視点で作品全体が面白くなるのではと思います。































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[ 2014/09/18 15:00 ] マンガ | TB(0) | CM(0)
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昭和生まれの東北人。

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