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日日是好日   ―――― 季節のように生きる。

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日日是好日
原作 - 森下典子『日日是好日-「お茶」が教えてくれた15のしあわせ-』(新潮文庫刊)
監督・脚本 - 大森立嗣
音楽 - 世武裕子
プロデューサー - 吉村知己、金井隆治、近藤貴彦
撮影 - 槇憲治
照明 - 水野研一
美術 - 原田満生、堀明元紀
録音 - 吉田憲義
音響効果 - 伊藤進一
編集 - 早野亮
助監督 - 小南敏也、森井勇佑
制作担当 - 飯塚香織
ラインプロデューサー - 伊達真人
題字 - 赤松陽構造
応援 - 表千家不審菴
配給 - 東京テアトル、ヨアケ
製作プロダクション - ヨアケ、ハーベストフィルム
製作幹事 - ハピネット、ヨアケ
製作 - 『日日是好日』製作委員会(ハピネット、テレビ東京、東京テアトル、パルコ、朝日新聞社、TBSラジオ、テレビ大阪、イオンエンターテイメント、カラーバード、ベンチャーバンク、ハーベストフィルム、グランマーブル、ヨアケ)
公式サイト‐https://www.nichinichimovie.jp/











【レビュー】





 「世の中には、
 『すぐわかるもの』 と、『すぐわからないもの』 の二種類がある。


 すぐにわからないものは、長い時間をかけて、
 少しづつ気づいて、わかってくる。

 
 子供の頃はまるでわからなかったフェリーニの 『道』 に、
 今の私がとめどなく 涙を流すように――――――。」






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エッセイスト森下典子が約25年にわたり通った茶道教室での日々をつづり人気を集めたエッセイ「日日是好日 『お茶』が教えてくれた15のしあわせ」を、黒木華主演、樹木希林、多部未華子の共演で映画化。

「本当にやりたいこと」を見つけられず大学生活を送っていた20歳の典子は、タダモノではないと噂の「武田のおばさん」が茶道教室の先生であることを聞かされる。母からお茶を習うことを勧められた典子は気のない返事をしていたが、お茶を習うことに乗り気になったいとこの美智子に誘われるがまま、流されるように茶道教室に通い出す。

見たことも聞いたこともない「決まりごと」だらけのお茶の世界に触れた典子は、それから20数年にわたり武田先生の下に通うこととなり、就職、失恋、大切な人の死などを経験し、お茶や人生における大事なことに気がついていく。

主人公の典子役を黒木、いとこの美智子役を多部がそれぞれ演じ、本作公開前の2018年9月に他界した樹木が武田先生役を演じた。監督は「さよなら渓谷」「まほろ駅前多田便利軒」などの大森立嗣。
(作品紹介より)












■25年間にわたって茶道教室に通い続けた作者の日々を綴ったエッセイ






本作は森下典子のエッセイを原作としている。


20歳で茶道教室に通い始め、そこから25年。出会いと別れ、嬉しいこと、悲しいこと。日々を送る中で様々な出来事があるが、いつでも傍には茶道があり、そのことで心が豊かに過ごすことができた。


1人の人生の長いドキュメンタリーを見ているような感覚を覚えた。全編に渡ってただ静かな映像が流れていくが、そこには実体験に基づいた確かな厚みと重さがあり、大きな感慨と深い感動を与えてくれる。


主演も演技派女優の黒木華が務めており、すっきりとした顔立ちのおかげか、1990年の初頭から始まる本作の時代背景ともマッチしており、その時代にいた普通の女性というイメージを壊されることがなかった。


また、黒木の従妹役を務めた多部未華子も黒木の役とは正反対の華やかで器量よしの女性を演じており、黒木の対比が面白くに作品にアクセントを加えてくれる。


ちなみに、タイトルの読み方は「にちにち これ こうじつ」である。











■”大人の習い事”のすゝめ






本作を観て思ったことは、大人になってから始める習い事の大切さだ。


人生には、”サード・プレイス”という【職場】、【家庭】とは別の自分の居場所が必要であるとしばしば言われている。


普段の自分から解放されて、ストレスを発散し、また普段の生活に戻っていく。そんなサイクルが成り立てば人生はもっと充実するはずだ。


そこで本作のように大人になってからの習い事は子供の習い事とは、大きく違った意味を持つことになる。


大人の習い事の目的は、人それぞれ違うと思う。上にも書いたストレス発散もそうだし、自分をより高めるためだったり、新しい出会いを求めて行う場合もある。共通することは、自分から一歩踏み込み、能動的に選択するということだ。


大人であるなら月謝も自分で働いて支払うし、仕事とプライベートの時間をやりくりする必要もある。嫌になれば辞めればいいし、好きならいつまでも続けていい。大人の習い事は、自分で全責任を負うことになるので、どうしようが自分の勝手だ。ある意味気楽なものだと思う。


自分の勝手ではあるが、何かはやったほうがいい。年を取ればとるほど、日々の生活は硬直的になりがちになるので、新しい刺激を与えてくれる”サード・プレイス”は必要だと思うし、それには”習い事”が最適だ。いくつになっても誰かに何かを”習う”ことができるということは、最高の幸せだと感じる。











■樹木希林、最晩年の名演






本作で茶道教室の先生を務めたのは、今年亡くなられた樹木希林だ。


彼女のことについては、H30.11.20に配信された【ぷらすと×Paravi】『樹木希林を語る』を観ていただければ全てが語られている。(おそらく後日アーカイブが公開されるはず。)



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この回では、映画評論家の松崎健夫と時代劇研究家の春日太一さんが、それぞれの視点での”樹木希林論”を披露している。


その中で本作についても触れられているが、本作の撮影時、体調が思わしくなかったため、あまりお茶の稽古ができなったそうだ。それでもスクリーンの中の樹木希林は、本物の茶道の先生であるように見え、その所作は長年に渡って続けて体に染みついたような自然さがある。


それは、どうしたらスクリーンの世界で役柄に溶け込めるかという感覚とセンスが優れており、動作が”正しいか”ではなく、いかに”もっともらしく映るか”を突き止めた女優としての技術の集大成であると語られている。


本作における茶道のように、50年以上も”演じる”ということを生活の中心に置き続けてきた樹木希林だからこそたどり着いた、ある種の”極致”なのだろう。





















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