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昭和天皇物語 1  ―――― 渾身!! 想像を絶するその人生を見よ。

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昭和天皇物語 1 (ビッグコミックス)
原作:半蔵 一利
脚本:永福 一成
監修:志波 秀宇
出版社:小学館
発売日:2017/10/30











【レビュー】







「かつて世界中の歴史上にいたであろうか。

 自らの命と引き換えに、自国民を救おうとした国王が・・・・・!!



 ――――― 私は知りたいと思った。



 天皇裕仁はどのような人生を――――――

 どのような数奇な運命を辿ってきたのか。



 ―――――― 私は知りたいと ……思った。








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今世紀最大の話題作、ついに単行本化!!

大元帥陛下して軍事を、大天皇陛下として政治を一身に背負い昭和という時代を生き抜いた巨人。

波瀾万丈という言葉では表せないほどの濃密な生涯に半藤一利氏協力のもと、漫画界の巨人・能條純一氏が挑む--
「ビッグコミックオリジナル」誌で毎号にわたり衝撃を呼ぶ巨弾連載、待望の第1集は、その少年時代が大胆な解釈と圧倒的な画力で描かれる…!

【編集担当からのおすすめ情報】
あまりに多くのものを抱えながら、誰も経験したことのない人生を歩んだ若き青年君主は、何に喜び、何に哀しみ、何に怒り震えたのか。

昭和天皇という存在を、あくまで一人の人間のドラマとして描きたいという能條純一氏の強い思いが、氏にとっても新境地と呼べるほどの世界観を確立しました。

1話目冒頭から鳥肌が立つシーンの連続!! 必読です!!
(作品紹介より)












■”人間・裕仁”の物語





冒頭、終戦後初めて昭和天皇・裕仁が連合国軍最高司令官ダグラス・マッカーサーに面会したシーンから、この物語は始まる。


歴史上の名シーンである。


そこでマッカーサーが思った疑問・好奇心が物語を動かし始める原点として描かれている。





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ヒットラー、ムッソリーニと並んで”独裁者”として連合国軍の敵とみなされた昭和天皇・裕仁が、なぜ今日、こんなにも絶大な尊敬と人気を誇っているのか。それは、天皇の威光だけではなく、単純に人として愛されていたからに他ならない。


そして、そのような人になり得たのは、人生において出会い・導いてくれた多くの先達の高潔な心に触れあってきたからではないだろうか。


本巻の読了後、そのようなことを思った。


裕仁がどのような人々と出会ってきたのか、そして、どのようなことを思ってきたのか、時代が【平成】から次代へと移り変わろうとしている今だからこそ、本作を読む価値が大いにある。










■”明治に殉じた男”乃木 希典





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「迪宮様、強くなりなされ…… 陛下のように……」





大日本帝国陸軍大将・乃木 希典


日清戦争・日露戦争に従事した後、明治天皇の勅令により、学習院院長に任命され、迪宮(後の昭和天皇裕仁)の後見人となる。





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史実では、明治天皇崩御に際し殉死した”忠臣”として知られているが、幼少期の裕仁にも大きな影響を与えた人物である。


まだ、皇孫としての自覚がなかった裕仁に、【天皇】とは何なのか、自分が将来なるものへと理解を心の部分で諭した。


明治天皇が崩御し、自決を決意した乃木と裕仁の会話をみると、こみ上げるものがある。


幕末~明治という激動の人生を真っすぐ歩んだ男の生き様を見た思いがした。





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■”民間出身の養育係”足立 タカ





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「理由はどうあれ生ける者の、

  尊い命を殺めることは許されるものではありません。」






裕仁までの天皇家では、生後直ぐに実の両親から離され、養育係の手により育てられる慣習があった。


裕仁の養育係には、幼稚園教諭であった民間出身の足立タカが抜擢される。


タカは裕仁の母親代わりとして、常に寄り添い、裕仁はタカから多くのことを学んだ。





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海洋生物や植物の研究家としても知られた裕仁であるが、もしかしたらそれもタカの影響だったかもしれない。(裕仁の「雑草という植物はない」という言葉は有名。)




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タカは10年間裕仁に仕えた後、当時海軍将校だった鈴木貫太郎と結婚。


鈴木貫太郎は、後に裕仁の天皇時代に侍従長に就任(在任中に二二六事件の被害にあう。)。さらに、終戦間際の昭和20年に総理大臣に就任し、ポツダム宣言受託等、終戦に向けて尽力した人物として知られている。


裕仁は、貫太郎に対し度々、「タカは達者か」「タカのことは、母のように思っている」と話されていたというから、貫太郎・タカ夫妻と裕仁の交流は生涯を通じて長く続いていったことがわかる。










■”熱血老教師”杉浦 重剛





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「頑固一徹!! 誰であろうと一歩も引かない!!

   ”ディス、イズ、ジャパニーズ”!!






裕仁が学習院初等科を卒業する際、その後の進学先として、東宮御所内に【東宮御学問所】を創設する計画が持ち上がった。


これは、裕仁の為だけの学校である。


その総裁にはかの東郷平八郎元帥が就任し、各教科の教師にも、その分野の第一人者が選抜された。


そのうちの1人が、杉浦 重剛。担当教科は倫理・帝王学だ。


我々が思い浮かべる【帝王学】というと、いかに帝という存在が尊い者で、下賤の者とは違い、だからこそ国を統べる存在なのだということを教え込むようなイメージだ。


しかし、杉浦の講義には、日本特有の帝王学とも言える、己の信念に基づいた思想が反映されていた。





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「【覇道】は武力による統治。 【王道】は仁による統治。

 日本の天皇は、この【王道】を征かねばならぬ。 

 ―――― 高徳の君主は王道の必須。





この思想は、明治以来【富国強兵】を旨とする【帝国主義】を掲げてきた当時の日本においては、必ずしも認められるものではなかった。場合によっては、不敬罪に取られかねない危険な行為であったのではないだろうか。


命を懸けた杉浦の熱血講義は、確かに裕仁の心を揺り動かし、将来【天皇】になる心構えの基礎を築かせたのだと思う。





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■”真実の歴史学者”白鳥 庫吉





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「神代の物語は神話でございます。

     決して歴史ではありません!!」






今巻を読んで一番衝撃を受けたのが、上のセリフだ。


天皇の先祖は天照大神であり、神武天皇であるというのが、当時本当に信じられていたのだと思っていたからだ。


このことが、自分の国は神聖な特別な国であり、その国民意識が日本を先の大戦へ導いた一因だと言われている。


しかし、この時代にももちろん常識的な知見を持った人々は、一定数存在していたのだ。彼らは周囲の反対と戦いながらも裕仁に真実を教え続け、終戦時の世紀の”御聖断”につながったのである。


今巻を読むと、このような”歴史の裏側”を垣間見ることができ、それがとても興味深く面白かった。































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昭和生まれの東北人。

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