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真・天地無用! 魎皇鬼外伝天地無用! GXP 11

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真・天地無用! 魎皇鬼外伝天地無用! GXP 11(富士見ファンタジア文庫)
著者・イラスト:梶島 正樹
発売元:KADOKAWA/富士見書房
発売日:2015/1/20











【注目キャラクター】



「・・・・なぜ私ではなかったのでしょうか?

 もし私がそうだったら、夫も子も、今の立場も捨て、
 あの方の元に馳せ参じる事でしょうに。」



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舞貴妃
連座連合、銀河連盟、海賊それぞれから完全中立の立場をとり、あちこちの星系惑星やステーション、コロニーを回って遊興娯楽を提供する衛星規模艦『レセプシー』の踊り子の頂点にいる女性。
『レセプシー』のオーナー・エクシトの細君で一男九女の母親だが、外見的には20代後半に見える。












【レビュー】





   「今日から彼女は、”柾木・霧恋・樹雷” よ。

   ――――ご感想はいかが?」

   




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静竜が艦長を務める幸運艦に為す術も無く敗北してしまった西南たち。勢いに乗った海賊組織ダ・ルマーギルドが暴れ回る状況を打開するため、瀬戸はある逆転策を提案する。それは霧恋に「樹選びの儀式」を受けさせ、守蛇怪と皇家の樹を同化するという手だった。

一方、樹雷本星に降り立った西南は以前決闘を行った夕咲と再会。決闘の際、西南に貰ってほしいと頼まれた夕咲の娘・魅影を紹介される。

霧恋の儀式が終わるのを待つまで、まだ赤ちゃんの魅影の面倒を見つつ、西南は林檎と誰の邪魔も入らない一夜を過ごすことに―!?
(作品紹介より)












■2015年もやってきた!『天地無用!』の最新刊!!





毎年この時期に発売している『天地無用! GXP』の最新刊が、今年も無事発売されました。


昨年はアニメ最新作 『愛・天地無用!』 が放送されたため、原作の梶島先生も多忙が予想され、 もしかして発売時期が遅れるかも!? と心配しました。


一安心と思ったら、更に嬉しいサプライズのおまけ付きでした!


なんと、3月に12巻が発売されるというオビ広告が。


実は原稿が進みすぎてしまって、1巻にページが収まらないという事態が発生したそうです。


1年に2回天地無用が読めるなんて、今年は良いことありそうです。










今巻はテレビアニメシリーズの20話~21話冒頭部分に該当します。


小説オリジナルの設定もかなり膨らんできているので、アニメと比べると、各キャラクターの背景や相関関係がかなり複雑になってきています。


地味に天南静竜の副官である コマチ・キョウ の出自の秘密も公開となっておりますので、思わずニヤリとさせられます。















■最初からクライマックス!【世二我】に鷲羽降臨!!





まず今巻を読み始めて、冒頭から心躍る展開が繰り広げられていました。


銀河連盟において【樹雷】と勢力を二分する【世二我】の最高指導者・ 九羅密美雲 の臨終シーンです。


九羅密家が次期当主がどうなるのか、内輪で牽制している鬱々とした雰囲気が漂っています。


そこに、彼の母親であり、史上最高の哲学士・ 白眉鷲羽 が颯爽と登場。


なぜ鷲羽の息子が【世二我】の指導者になったかについては、『真・天地無用! 魎皇鬼 参の巻《鷲羽》』 を参照のこと!


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その場を丸く収め、九羅密家の不穏な動きを防ぎます。


一連の流れが本当にかっこ良くて、私の乙女心はときめいてしまいました。










鷲羽はとんでもキャラが多い天地無用の中でも更に飛び抜けた ”ジョーカー” 的な立ち位置となっています。


この手のキャラは使い所が難しく、あまり多用し過ぎると物語がチープになってしまうという危惧もあります。


そこを踏まえて、巻の頭でビシっ!っとバッチリ決めてというメリハリの構成力・演出力は感嘆の一言に尽きます。















■霧恋の樹雷皇族【柾木家】入り





ダ・ルマーギルドの幸運艦に破れた西南の艦・守蛇怪をパワーアップさせるため、樹雷の 【皇家の木】 との融合が提案されました。


その手段として、霧恋が樹雷王族 【柾木家】 に養子に入り、【木選びの儀式】 に望みます。


【柾木家】は樹雷皇族4家のひとつで現樹雷皇を排出している家系です。


その現当主が樹雷皇の第一皇妃であり、地球出身の 柾木・船穂・樹雷 です。




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彼女は”肉食系女子”が多い天地無用の世界の中でも、貴重な女性らしい奥ゆかしい方です。


船穂の今巻で 「いいのよ。私達、家族なんですもの。」 と西南に言う場面があるのですが、このセリフが私の琴線に引っ掛かりました。


現時点の時系列から700年前の時代を描いた 『真・天地無用! 魎皇鬼 弐の巻《遙照》』 に同じようなセリフを船穂が瀬戸に言う場面があります。


ここから、船穂の【家族】の定義が親戚や縁者など幅広く、それだけ母性が強くキャラだということが読み取れます。


長い歴史があるシリーズだけに一人のキャラに注目して追っていくと、新たな発見がいろいろ見つかって面白いですね。












































【関連記事】

・真・天地無用! 魎皇鬼外伝 天地無用! GXP 10  [2014/01/26]
・真・天地無用! 魎皇鬼外伝 天地無用! GXP 9 [2013/02/05]
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・真・天地無用!魎皇鬼外伝 天地無用!GXP 5 [2010/03/04]
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・真・天地無用!魎皇鬼外伝 天地無用!GXP 2 [2010/02/18]
・真・天地無用!魎皇鬼外伝 天地無用!GXP 1 [2010/02/15]

・真・天地無用! 魎皇鬼 参の巻《鷲羽》 [2010/02/13]
・真・天地無用! 魎皇鬼 弐の巻《遙照》 [2010/02/09]
・真・天地無用! 魎皇鬼 壱の巻《樹雷》 [2010/02/08]




















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[ 2015/01/27 00:00 ] ライトノベル | TB(0) | CM(2)

蒼き鋼のアルペジオ -ARS NOVA-  ――――少女たちが世界を滅ぼす…!?

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蒼き鋼のアルペジオ -ARS NOVA-
原作 - Ark Performance「蒼き鋼のアルペジオ」(少年画報社 / 月刊「ヤングキングアワーズ」連載)
監督 - 岸誠二
シリーズ構成 - 上江洲誠
SF考証 - 森田繁(スタジオぬえ)
キャラクターデザイン - 森田和明
メカデザイン - 松本剛彦
美術デザイン - チーム・ティルドーン
3Dアニメーションディレクター - 鈴木大介
モデリングディレクター - 足立博志
美術監督 - 宮越歩
色彩設計 - 伊東さき子
撮影監督 - 奥村大輔
編集 - 廣瀬清志
音響監督 - 飯田里樹
音楽 - 甲田雅人
音楽制作 - フライングドッグ
音楽プロデューサー - 西辺誠
プロデューサー - 南健、真鍋義朗、川北健、福田順、岡村武真、山崎史紀、野々口嘉孝
アニメーションプロデューサー - 里見哲朗、柴宏和
アニメーション制作 - サンジゲン
協力 - 海上自衛隊、艦隊これくしょん -艦これ-、C2機関、ビーライズ
製作 - アルペジオ・パートナーズ(フライングドッグ、ウルトラスーパーピクチャーズ、サミー、クロックワークス、創通、ショウゲート、少年画報社)
放送期間 2013年10月 - 12月
話数 - 全12話
公式HP:http://aokihagane.com/











【注目キャラクター】



「もし俺達人類が滅亡に瀕しているなら、
 俺はその理由が知りたい。

 ”なぜ人類はこの地球上から消えなくてはならないのか?”

 ――――その理由をだ。」



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千早 群像
本作の主人公。18歳。
海洋技術総合学院の士官候補生だったが、物語開始時の2年前に海洋技術総合学院へ生徒として潜入していたイオナと出会い、政府の制止を振り切り2人で出奔、イ401の艦長となる。
タカオからの攻撃を直前で察知するなど戦況分析に秀でる。












【レビュー】





     「――――Where  Do  We Come  From?

           What Are We?

           Where Are We Going?――――」

   




無題












            


21世紀初頭、人類は温暖化の影響により地上での版図を大きく失った。

そこへ突然、世界各地へ霧と共に謎の超兵器を搭載した第二次世界大戦時の軍艦群が出現。意思を持ち、“霧の艦隊”と呼ばれるその軍艦群に人類は敗北を喫し、制海権を失って海上に出られなくなった。

17年後、士官候補生の千早群像とその仲間達は、人類側についた“霧の艦隊”の潜水艦・イ401に乗り込んで、その艦のメンタルモデルであるイオナと共に“霧の艦隊”と戦う。
(作品紹介より)












■CG制作の新鋭【サンジゲン】が贈る”SF海洋戦記”





一昨年放送された本作ですが、リアルタイムでは追っかけていませんでした。


以前にもブログで書きましたが、私がCGキャラクタクターに対する苦手意識があったからです。


今回劇場版が制作されているという情報を知り、恐る恐る観てみました。










ごめんなさい!ただの食わず嫌いでした!!


なんだ!この大名作は!!??





今までこんな素晴らしい作品を観ずにいたなんて、なんという悔しさでしょうか。










本作を制作したのは 【サンジゲン】 という制作会社です。




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最近になっていろいろな所で名前を聴くなぁと思っていたら、2006年に設立されたばかりの新進気鋭の会社でした。


設立から数年間は、主に3DCGのモデリングの分野で制作下請として多くの作品に参加し、実績を積み上げてきました。


そして、2012年に 『ブラック★ロックシューター』 にて元請作品へ進出し、確実に発展を遂げています。


CGによる戦艦や武器などメカの迫力ある絵はもちろんのこと、本作ではキャラクターの感情や気持ちの動きもうまく描けており、しっかり感情移入して観ることができました。


CGにおいては現状、アメリカなどの海外に遅れをとっている感がありますが、日本のアニメCG技術の未来を垣間見た思いがしました。















■潜水艦の魅力全開





物語は、未来の地球で突如海上に現れた 【霧の艦隊】 という謎の戦艦群に、人類が滅ぼされつつある世界が舞台です。




無題




主人公・ 千早 群像 は、【霧の艦隊】から離反した 潜水艦イ401(イオナ) と出会い、人類の危機を救うため仲間達と戦いを繰り広げていきます。










このイ401とは、旧日本帝国海軍伊四〇〇型潜水艦二番艦・伊四〇一 の形状を模しています。




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そのため、今まで見たことがない“潜水艦”での戦闘シーンがあますところなく描かれています。


ソナーによる敵探知、潜行しての隠密航行、魚雷の一斉発射・・・・・etc.


これまでのアニメ作品で主役になることがほとんどなかった潜水艦を据えて、それをいかに魅力的に見せるのかが計算され尽くされています。


その術中に見事にハマった私はもう潜水艦にメロメロです。















■【アドミラリティ・コード】と彼女達の”意思”





本作の最大の特徴は、【霧の艦隊】のそれぞれの艦が人間型の疑似人格
【メンタルモデル】 を持っているということです。


これは【霧の艦隊】が人類の ”戦術” という概念を獲得するため、その思考をトレースしやすいように人格を形成したという設定になっています。










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この【メンタルモデル】の出現により、確かに霧は更に創意に富み、人類にとっての脅威は高まりました。


しかし一方、人類と霧とのコミュニケーションの可能性も示されることになりました。


本来、『海上を封鎖せよ』 という最上位の命令 【アドミラリティ・コード】 を行動原理としている霧ですが、群像との接触により、その絶対性が揺らいでいきます。




「我々はどこから来たのか、どこへ行くのか、我々は何者なのか」




今まで当然のこととしていた自分達の存在意義を改めて考え、自分達の ”意思” で【アドミラリティ・コード】に反する行動をとる艦が続々と出てきます。










主人公達の艦【イ401】についても、当初は独自に与えられた【アドミラリティ・コード】: 『千早 群像の命令に従う』 に基づき行動を共にしていました。


しかし物語中盤から、自分が群像達といるのは自らの“意思”によって決めたことであり、彼らと一緒にいると楽しいと語っています。


本来”兵器”として自らを認識していた霧がこのような事態となっているのは、”エラー” なのか、それとも ”進化の兆候” か、その答えはまだ出ていません。


そもそも霧が何なのかさえも分かっていない状況で、霧達自身も、戦っている人類も暗中模索しながら、未来を掴むために懸命に生きているのです。










今年、本作の劇場版作品が2作公開が予告されました。


1作目は、テレビシリーズを基に新規カットを追加したディレクターズ・カット版。


そして、2作目は完全新作の長編作品です。


テレビシリーズの中盤からは原作から離れ、ほぼオリジナルのストーリーとなっているので、まだ誰も知らない群像達の未来をこの目で見られる日を楽しみにしています。































































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[ 2015/01/23 14:00 ] アニメ | TB(0) | CM(0)

劇場版 PSYCHO-PASS  ―――-正義<システム>の世界は進化する。

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劇場版 PSYCHO-PASS
総監督 - 本広克行
監督 - 塩谷直義
脚本 - 虚淵玄、深見真
キャラクター原案 - 天野明
キャラクターデザイン - 恩田尚之、浅野恭司、青木康浩
総作画監督 - 恩田尚之
色彩設計 - 上野詠美子
美術監督 - 草森秀一
3D監督 - 三村厚史
撮影監督 - 荒井栄児
編集 - 村上義典
音楽 - 菅野祐悟
音響監督 - 岩浪美和
アニメーション制作 - Production I.G
制作 - サイコパス製作委員会
配給 - 東宝映像事業部
公式HP:http://psycho-pass.com/











【注目キャラクター】



「どうする、監視官。

 俺を止めるか、見逃すか、どっちかだ!」



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狡噛 慎也
本作1期の主人公の男性。1期における公安局刑事課一係の執行官。
冷徹かつ厳格でぶっきら棒だが、正義感と良識も持ち合わせている野性的な男。鍛錬された強靭な肉体と捜査への執念深さから、周囲に畏怖されている。また頭脳の面でも優れており、その勘の鋭さからいち早く事件の真相に気付く事が多い。












【レビュー】





  【シビュラ】 という檻の中で、飼い慣らされるか・・・・

  或いは、檻の外で ”弱肉強食” の法則に身を委ねるか・・・・」

   



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2116 年――日本政府は紛争国へ「シビュラシステム」と無人ロボット・ドローンの輸出を開始。世界にそのシステムの手を広げようとしていた。

内戦状態だった SEAUn(東南アジア連合/シーアン)は「シビュラシステム」を実験的に導入。管理下に置かれた水上都 市シャンバラフロートはつかの間の平穏と安全な生活を手に入れた。

だが、その SEAUn から日本へテロリストが送られる。「シビュラシステム」をかい潜り、中枢へ攻撃を仕掛けようとするテロリストたち。そこにはある男の影が落ちていた。刑事課一係の常守朱はシャンバラフロートの捜査へ旅立つ。

新たなる地にもたらされた正義の真実が明らかになる――。
(作品紹介より)












■【Production I.G】のサイコパスへの回帰





昨年末、大好評の内に最終回を迎えたテレビシリーズ2期から時を置かず、劇場版が公開されました。


本作を語る上で、制作会社がテレビシリーズ1期と同じ 【Production I.G】 ということが私の中で外せないポイントです。


その特徴は、【刑事モノ】という主題を踏みつつも、全体的に “インテリ” な雰囲気が漂っているということです。










キャラクターの掛け合いなどに他の文芸作品からの引用や専門用語を多く取り入れており、一度観ただけでは内容が分かりにくいような演出がされています。


敷居を少し上げられていますが、自分から情報を仕入れて調べるていくほど作品の面白さがどんどん増していきます。


誰にでも一目でわかる大衆演芸的なものとは一線を画し、“内輪ネタ” な要素を取り入れることで、オタク達の琴線に引っ掛かりやすくしているのではないでしょうか。










【Production I.G】の作品はこのあたりのサジ加減が絶妙です。


あまりコアにし過ぎても多くのファンがついてこない。


ライトにし過ぎると熱狂的なファンがつかない。


まさに髪一重のその差を、己のセンスを信じて作品を創っている現場の皆さんに最敬礼です!















■傭兵との戦闘シーン





劇場版ということで何が良いかというと、豊富な資金が使えるということです。


要するにキャラクター達を思う存分動かすことが可能になります!


それが最も顕著に出ているのが、傭兵達との戦闘シーンです。




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傭兵達は豊富な経験により洗練された身のこなしや、体の一部を機械化したことによる普通の兵士とはかけ離れた動きをします。


まさに 【動かす】 ために打って付けな設定となっています。


特に空中に飛ぶなど ”縦” の動きを入れることにより、普段の生活では絶対にお目にかかれない新鮮なビジュアルを観ることができます。


ぜひこの興奮のシーンは劇場のどデカイスクリーンで観ていただきたいと思います。












































【関連記事】

・PSYCHO-PASS2  ――――正義<システム>に、抗え。 [2014/12/21]
・PSYCHO-PASS [2013/04/21]




















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[ 2015/01/20 02:30 ] アニメ | TB(0) | CM(0)

レイチェル・ダイアル 2  ――――レトロフューチャーSF、大団円!

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レイチェル・ダイアル 2 (ヤングジャンプコミックス)
著者:皿池 篤志
発売元:集英社
発売日:2014/8/20











【注目キャラクター】



「ドーリス重工はまだ終わってなどいない!

 今度は貴様らが消える番だ。」



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ハロルド・ドーリス
50年前の【代理戦争】時、その危険性の高さから他の国々に滅ぼされた企業国家【ドーリス重工】の会長。
実は月に逃れ生き延びており、地球への復讐を誓う。












【レビュー】





    「何よ何ナニ何なのアンタ達!!

    出る言葉出る言葉ネガティブな事ばっか!!

    何なのよもおおおお!!!!


    理想論こそ叶えるべきみらいよ!!

   




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時は空想近未来。

生家を出て、自分のファクトリーを開いたレイチェル。
お供のアンドロイドであるアレックスとマックスには新たな受難…!?

大反響の新星・皿池篤志が描くレトロフューチャーSF、大団円。
(作品紹介より)












■まるで1本の映画のような





今巻をもって完結となります。


2巻という巻数は短いように思えますが、私は作品の出来にかなり満足しました。










主流の週刊連載のマンガは長期連載されるほど良いという風潮があります。


何年も1週間で1話マンガを書き続けるスタイルは、読者に臨場感と興奮を与え、まるでスポーツの試合を生で観戦しているようです。


これからストーリーはどうなるの?自分の好きなキャラはどうなるの?


いつもハラハラしっぱなしです。


そこが魅力でもありますが、同時に飽きるときは突然興味がなくなりときもある極端な場合が多いです。










一方本作は、余計な”延命措置”をせず、大事なことだけ伝え、ストーリーはコンパクトにするという正反対の美学があります。


決して足早というわけでなく、1話ごとに凝縮したテーマが盛り込まれており、その濃厚さはマンガを何十冊も読んだときのような充実感をもらえます。


まるで、劇場でじっくり良い映画を観たような錯覚を感じます。


あまり世間には分かりづらいのですが、2~3巻で終わる作品を好んで描かれるマンガ家もいらっしゃるということなので、今後はそういった ”隠れた名作” 達との出会いを探していきたいです。















■”絆”の物語





本作はロボットを中心としたSF作品みえますが、その本質は 『人と人との絆』 がテーマになっています。


最終話で主人公・ レイチェル がラスボス・ ハロルド に月に連れ去られてしまいます。


レイチェルを助けるために、これまで出会ってきた人々やロボットが強力して宇宙船を修理する場面が最も印象に残っています。




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1巻で登場したキャラクター達の10年後の姿を見ることができたり、かなりのカタルシス展開でした。




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そして、最後にはレイチェルのまっすぐで純粋な言葉がハロルドの心も動かし、事件は解決となるのです。










このような『人間とロボット』の関係を描いた作品は、実写・アニメ問わず多く制作されてきました。


個人的に特に思い出深いのは、アニメ 『イブの時間』 とハリウッド映画 『アンドリューNDR114』 ですね。




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どちらもハデなアクションや演出はないのですが、見終わった後に清々しい爽快感を感じる素晴らしい作品達です。


一時は『科学は人類を滅ぼす』というような【デズトピア】な世界を描く作品が多くなった時期もありましたが、科学は人類を幸せにするべきものですし、きっと未来は明るいものであるべきだと思います。


もっと明るくて夢があるSF作品が多くなってくることを願っています。










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【関連記事】

・レイチェル・ダイアル 1 [2013/03/03]















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[ 2015/01/15 13:25 ] マンガ | TB(0) | CM(0)

『攻殻機動隊 新劇場版』特報ムービー公開

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          「目覚めたゴーストがささやく――」










■【特報ムービー】から読み解く










昨年、制作が発表された『攻殻機動隊 新劇場版』。


先日公式HPが開設され、特報ムービー第1弾が公開となりました。


公開されたムービーは短い時間のものであり、未だ作品の全貌は明らかにはなっていません。


判明したことと言えば、2015年夏ロードショー だということと、主人公・草薙素子(少佐)のキャラクターデザイン です。


ここで注目したいのが、少佐のデザインが攻殻シリーズ最新作である『ARISE』よりも、それ以前の映画『GHOST IN THE SHELL』やテレビアニメ『S.A.C』のものに近くなっているということです。


『ARISE』は攻殻の名前を冠するに相応しい作品だと思いますが、概ねそのキャラクターデザインには否定的なコメントが目立ちます。


やはり長期のシリーズ展開によりファン達の思い入れが強いことが見て取れます。


今回のキャラデザは、そのようなファンの声に応えたように思えます。


あのクールで神秘的な少佐がまた見られるかと思うと、今からゾクゾクします。










ムービーの最後も印象的でした。


横に並べられた大量の【義体】の中で少佐だけが顔を露わにし、飛び出してくるようなビジュアルです。


元々少佐の【義体】は大量生産の汎用型を用いており、それをチューンアップして使用しています。


そのような設定の背景を表しているという風に見ることもできます。










別の見方をすると、少佐の ”特別感” を演出しているとも取れます。


高度に情報化が進む人々が平準化されていく中で、“個人”が希薄化しつつあるのが攻殻の描く2030年前後の時代です。


その中で卓越した能力と強固な信念を持つ少佐は、まさに異端的な存在です。


少佐のそういった社会の中にいながらも、”個”としてのオリジナリティを失わないという魅力をビジュアル的に表しているのかもしれません。















■【INTRODUCTION】から読み解く





公式HPの【INTRODUCTION】(解説)のページで以下のような文章が掲載されています。





主人公・草薙素子は、超ウィザード級のハッカースキルを持った全身義体のサイボーグ。

彼女はなぜ自らの部隊を求め、戦い続けるのか。

そして明かされる”攻殻機動隊”の起源と、出生の秘密。







ここからストーリーに迫っていきたいと思います。









まず、考えられるのが『ARISE』で描かれた少佐が所属する 【公安9課】の誕生秘話を、長編劇場版作品として再度作り直すのではないか ということです。


元々、『ARISE』は原作でも描かれたことがない【公安9課】の誕生前の話であり、キャスト・キャラデザもこれまでのもの一新するというかなり実験的なシリーズでした。


ここで判明した様々な情報を分析し、そこから更に進化させた作品として今作が企画されたのでは、と思うのです。


『ARISE』から時間を置かずに制作されているということからもそれは伺えます。










もう一案としては、草薙素子が【少佐】になるまでを描いた『ARISE』の更に前日譚ではないか、という予想もできます。


上記の 『”攻殻機動隊”の起源』 という言葉。


攻殻の核が少佐だとします。


少佐の起源というと、少佐が少女だったとき事故により義体化をしたということがまず思い浮かびます。


その後少佐は軍に入隊し数々の戦場を経験、軍を除隊後、、公安にその籍を移します。


軍属だった頃の出来事は、これまでのシリーズ作品で断片的に登場しています。


そのような少佐が【公安9課】にたどり着くまでの半生を描くというのも面白そうだな、と今ブログを書きながら思いつきました。











攻殻は25年という長期間作品が発表され続けてきたので、妄想する材料も大量にあります。


その中から自分好みの攻殻を作り上げるのも楽しみの1つです。


今年の夏、私の予想がどこまで合っているのか、劇場でぜひ ”答え合わせ” をしたいです。


そして、少佐のあのセリフをまた聴くことができるこの幸せを噛みしめたいと思います!




「――――そう囁くのよ、私のゴーストが。」















公式HP:http://kokaku-a.jp/


















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ストライクウィッチーズ operation victory arrow vol.1 サン・トロンの雷鳴

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ストライクウィッチーズ operation victory arrow vol.1 サン・トロンの雷鳴
原作 - 島田フミカネ & Projekt Kagonish
監督・アニメーションキャラクターデザイン - 高村和宏
企画 - 安田猛
脚本 - ストライカーユニット(浦畑達彦、鈴木貴昭、島田フミカネ、高村和宏)
キャラクター原案 - 島田フミカネ
軍事考証・世界観設定 - 鈴木貴昭
メカデザイン・メカ総作画監督 - 寺尾洋之
美術監督 - 市倉敬
色彩設計・色彩設定 - 池田ひとみ
3DCG監督 - 塩野英光
CGプロデューサー - 吉岡宏起
撮影監督 - 林コージロー
編集 - 三嶋章紀
音響監督 - 吉田知弘
音楽 - 長岡成貢
音楽制作 - 日本コロムビア
アニメーション制作 - SILVER LINK.
製作 - 第501統合戦闘航空団2014(KADOKAWA、SILVER LINK.、クロックワークス、日本コロムビア、グロービジョン、ソニーPCL)
公式HP:http://w-witch.jp/











【注目キャラクター】



「今回は失敗しましたが、
   『失敗した』というデータが取れました。」



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ウルスラ・ハルトマン
エーリカ・ハルトマンの双子の妹であり、姉とほぼ同じ童顔にショートカットの金髪という風貌を持つが、幼い頃から読書に熱中していたため視力が悪く、眼鏡をかけているのが特徴。軍服も姉とは違い、灰色基調のしっかりしたものを着用している。












【レビュー】





  「次で決めましょ、姉様。」    「わかってるっ!」
   




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第501統合戦闘航空団・通称"ストライクウィッチーズ"によるロマーニャ解放から半月後、ベルギカ王国のサン・トロン基地に駐留しているミーナたちカールスラントメンバーの元へ、エーリカ・ハルトマンの双子の妹ウルスラが派遣されてきた。

母国カールスラントの試作機開発部隊に所属するウルスラは、ミーナたちに実用テストを頼むために様々な試作機を持ってきたのだった。

「せっかく来てくれたんだし、たまには妹の手伝いをしたらどうだ、ハルトマン」

「姉さま、なんか怒ってます?」

試作機のテストにいやいや駆り出されるエーリカ・ハルトマン。
だが、ベルギカ周辺のネウロイの活動は終息していなかった――
(作品紹介より)











ストライクウィッチーズ最新作ということで、OVAシリーズ 【Operation Victory Arrow】 が始動しました!




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その第1弾 『サン・トロンの雷鳴』 では、ミーナ、バルクホルン、ハルトマン のカールスラント組の活躍の中心に描きます。









今話では、これまでなかなか描くことができなかった彼女達1人1人の個性もよく表現されており、どちらかというとこれまでついてきてくれたファン達への ”ファンディスク” 的な立ち位置の作品になるのかなと思います。




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年端もいかない少女達によって世界が守られているという歪な世界設定。


もちろん【ウィッチ】という魔力を持った少女のみがネウロイと戦うことができるということは分かっているのですが、歯がゆい想いはあります。


それと同時に、彼女達の飛び姿は美しく、その戦う姿は神々しさが溢れ、こちらの気持ちも鼓舞されます。


ジャンヌ・ダルクや聖母マリアのように歴史上、女性が人々の象徴として多く登場します。


そんな女性ならではの慈愛と強さというものがストライクウィッチーズの魅力の一部を担っているのではと考えてしまいます。



















































【関連記事】

・ストライクウィッチーズ劇場版 ※ネタバレ注意!! [2012/03/27]
・ストライクウィッチーズ2 [2010/09/23]
















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[ 2015/01/08 01:32 ] アニメ | TB(0) | CM(0)

〈物語〉シリーズファイナルシーズン憑物語 ――青春に、別れの言葉はつきものだ。

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〈物語〉シリーズファイナルシーズン憑物語
原作 - 西尾維新(講談社BOX)
キャラクター原案 - VOFAN
総監督 - 新房昭之
監督 - 板村智幸
シリーズ構成 - 東冨耶子、新房昭之
キャラクターデザイン - 渡辺明夫
総作画監督 - 渡辺明夫、岩崎たいすけ
美術設定 - 大原盛仁
美術監督 - 内藤健
カラーデザイン - 滝沢いづみ
色彩設定 - 日比野仁
撮影監督 - 江上怜
編集 - 松原理恵
音響監督 - 鶴岡陽太
音楽 - 羽岡佳
音楽制作 - アニプレックス
音楽プロデューサー - 山内真治
プロデューサー - 岩上敦宏、松下卓也、久保田光俊
アニメーション制作 - シャフト
製作 - アニプレックス、講談社、シャフト
公式HP:http://www.monogatari-series.com/tsukimonogatari/











【注目キャラクター】



「良いか悪いかで言えば、もちろん良いよ。

 私が【手折 正弦】で悪いってことは、まずないさ。」



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手折 正弦
不死身の怪異を専門とする人形使い。
臥煙伊豆湖のネットワークに属していないはぐれ者で、怪異に対して美的好奇心を抱いている。
線の細い若者で、質素な服装をしている。千羽鶴ややっこさんなどの折り紙を使う。












【レビュー】





  「いつまでも続く――――。



  そんな贅沢がこの世に存在するわけがないということを
  僕は知るべきだった。

  どんな物語にも【エンドマーク】が打たれる。

  これから語る人形の話は、僕がそれを知ったという話なのだから。



  ――――だからこれは”終わりの始まり”だ。

  【阿良々木 暦】という僕が、”終わり始まる物語”だ。」

   





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高校三年生の阿良々木暦は、大学受験を控えた受験生である。

2月のある日、暦は妹と風呂に入っている時に自分の体に異変が起こっていることに気づく。自分の体が鏡に映らない。また、妹に踏まれ、骨折したはずの足の指も信じられないスピードで回復して行く。まるで、吸血鬼のように。実は暦の影の中には吸血鬼の幼女・忍野忍(おしのしのぶ)が住んでおり、彼女に血を吸わせると、しばらくの間、吸血鬼の力を得ることができる。最近、暦は忍に血を与えてはいなかったにも関わらず、まるで自分が吸血鬼になったような現象が起きている。

この謎を解くために、暦は不死身の怪異の専門家である影縫余弦(かげぬいよづる)と斧乃木余接(おののきよつぎ)に助けを求める。余弦の診断によると暦が怪異に対抗するために幾度となく吸血鬼化してきた影響で、忍の眷属としての吸血鬼ではなく、暦自身が「生まれつきの吸血鬼」になってきているらしい。そして、それを元に戻す方法は、無い。これ以上吸血鬼のスキルを使うと二度と人間に戻れなくなる……。暦は二度と吸血鬼の力を使わないと誓うのだが、その矢先にさらなる悪い知らせが入ってくる。友達の神原駿河の家に遊びに行っていた妹の火憐と月火が何者かに誘拐されてしまったのだ。
(作品紹介より)












■今世紀最高の”ロリアニメ”





<物語>シリーズアニメ最新作ということで、昨年の大晦日に一挙4話放送された本作。


出てくる少女達が全てかわいかった。


本当にありがとうございました。










ファイヤーシスターズに、斧乃木ちゃん、そして忍。




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話自体はシリアスなはずなのに、画面からあふれ出るかわいさで癒やされてしまう不思議な作品です。


基本的に会話劇なんで、話の内容と絵がまったく関係ないときが多々あります。


画面を保たせるという意図丸見えなんですが、なぜか不快感はなく、見入ってしまいます。















■そこはかなく漂う”エロス”





改めて<物語>シリーズを思い返してみると、全部エロいっすね。


女性の ”艶めかしさ” がうまく表現されています。


日常の何気ない動作はもとより、直接的なエロいシーンも隠し立てすることなく、押し出しています。


セカンドシーズンの伝説の”兄妹歯磨き”回に続き、今作の ”兄妹混浴風呂” 描写は、近年規制が厳しくなっているはずなのに 「地上波でこれあり!?」 ってぐらいのエロエロです。










『そこはかなく漂う”エロス”』と上で書きましたが、撤回します!


まったくもって、直接的過ぎる”エロス”でした。


もう『エロ』って単語を何回使ってるかわかりません。


それぐらいのエロさです。















■”メタフィクション”





今作の敵キャラである手折 正弦にこんなセリフがありました。




「キャスティングされたようでならないのだよ、私は。

 私はただ単にここでこうして、君と戦うのにちょうど良い人間だから、
 役として選ばれたに過ぎないと感じている。

 君と私の何が違う?

 お互いにやるべきことをやっているだけだろう?

 それぞれが立たされた立場で、与えられた役割で。

 私達にアドリブは許されていない。」





事件の背後に黒幕がいるということを示しているセリフですが、これはどう考えても【キャラクター】としての自分達を語っている 【メタフィクション】 構造になっています。


この【メタフィクション】という手法は、小説や映画・ドラマなど一般的なメディアなどではあまり見られることがない、アニメ・マンガ・ラノベ独特のものです。


この件についてわかりやすい解説をしてくれているWebページがあったので、ぜひ読んでいただきたい!












メタフィクション

ライトノベルとは何かということを最も簡潔に述べるなら、「現実をベースとしない虚構」であると言えるだろう。現実を描き出すことが目的である通常のフィクションとは違って、アニメやマンガの世界を描き出すことを目的とするフィクションがライトノベルである。

「アニメやマンガの世界」もまた、ライトノベル的なものと、通常のフィクション的なものがある。ライトノベルが題材とするのは、前者である。つまり、とてもややこしいことだが、ライトノベルとは「ライトノベルを描くフィクション」であると言える。

この、フィクションのメタ構造こそが、ライトノベルの特徴である。




第四の壁

演劇で、劇が演じられる舞台とそれを座って見ている観客の間にある(仮想的な)壁を、第四の壁という。劇が演じられていない間は、ここに幕が下ろされている。幕が上がると、観客はここを通じて、その先で演じられる劇を見ることになる。映画におけるスクリーンや、テレビにおける画面も同じである。

劇中の登場人物にとっては、この壁は存在せず、意識されることもないという約束事になっている。この壁は劇中から観客への一方通行であり、この壁を通して外から劇の中に何らかの影響を及ぼすことはない。また、劇中の登場人物は、あたかも自分が実在の人間であるかのようにふるまい、観客に見られているということも、自分は役者に演じられている存在だということも意識しない。これが、フィクションの約束事である。

この壁は、演出としてしばしば意図的に壊される。とくにコメディやギャグでは常套手段だ。暗黙の了解をぶち壊すのは、笑いを取る手段の一つだからである。登場人物が「観客の皆さん」と呼びかけたり、役者に固有の一発ギャグをやったり、あるいはテレビのブラウン管にぶつかるような演出や、マンガのコマをぶち破る表現など、様々な例がある。

この第四の壁を壊すことは、観客を演じられている物語から引き離し、考えさせるという効果を産む。逆に言えば、この壁を壊してしまうと、物語に熱中していた観客が現実に引き戻されてしまい、興ざめしてしまう。だからこそ、通常のフィクションではこの壁を壊さないように努め、逆にこの壁を意図的に壊すものは「難解」と形容される。




メタフィクション

第四の壁と似ているが、自分自身がフィクションであるということをネタにしたフィクションを、メタフィクションという。フィクションの中で別のフィクションが展開される劇中劇もこの中に含まれることもあるが、より狭義には、自分自身のフィクション性を自らの作品中で語ることを言う。たとえば、「俺はこの作品の主人公なんだから、これくらいのことで死ぬわけはない」とか、「この世界は実は誰かの書いたお話の中なのではないか」とお話の中の主人公が考えるなら、これはメタフィクションである。

しかし、面白いことに、このことが第四の壁を破るとは限らない。誰かがそんなことを思ってしまうことは現実にもあり得ることだからだ。「そんな風に思い込んでしまった人のお話」としてその様子をフィクションとして描くなら、メタフィクションもフィクションの枠内に入ることになる。

同じ仕掛けを使って、第四の壁を破った後にフォローを入れることで、無理やり修復してしまうこともある。ある登場人物が観客に呼びかけた時、その横にいる人物が「お前、壁に向かって何をしゃべっとるんや」とツッコミを入れることで、前の行為はフィクションの約束に戻されることになる。登場人物が約束に違反したと思い込んだだけで、物語世界が違反したわけではないということになる。

要するに、物語内現実と物語の登場人物の現実認識の間に隔たりがあろうとも、それらと観客との間に壁があれば、それはフィクションの約束の中に入っているということだ。その場合、「物語の登場人物がフィクションについて考えている」という形式になるので、メタフィクションとなる。 (iwatamの個人サイトより抜粋)













【メタフィクション】以外の部分も面白かったので、載せてます。


文量が多くなってしまって申し訳ない。


【第四の壁】 なんかは、私が大好きな佐藤竜雄監督がよく使う 「キャラクターが視聴者に呼びかける」 という具体例を挙げることができますね。


なるほど、演劇の演出手法だったのかぁ。


こうやって作品の演出方法一つにとっても、アニメはつくづく奥が深いと思います。


だからこそハマればハマるほど、その魅力はとどまるということを知らない理由なんだろうな。


















































【関連記事】

・〈物語〉シリーズ セカンドシーズン 花物語 ――君を知り、解きはなつための物語。 [2014/08/21]
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[ 2015/01/04 04:00 ] アニメ | TB(0) | CM(0)

私的【2014年大総括】  ――――激動の1年を解剖せよ!

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――――【2014年】とは、何だったのか?









昨年始めたこの試みですが、せっかくなので今年も続けてみようと思います。


最近は作品数の増加につれ、 「あれ?この作品って、いつのだっけ??」 と思うことが多くなってきています。


なので、せめて年ごとのトピックとしてまとめ、いつかの未来に昔を懐かしむ一助となってほしいなぁ、と思っております。


2014年に発売・放送され、ブログで記事に書いた作品の中から部門ごとに作品を分け、 【大賞】 と 【次点】 をそれぞれ選抜します。















■劇場アニメーション部門








【大賞】


『思い出のマーニー』
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おおよそのヒット作と呼ばれる作品には、共通部分として、現在の 【時代性】 と時代によって揺るぐことがない 【普遍性】 を併せ持つことが多いと思います。


本作はそれに加えて、私個人のこれまでの人生に訴えかけてくるような 【オンリー感】 が上乗せされており、ここ数年観たアニメ映画の中で最も感情を引き出されながら観ることができました。


【ジブリ作品】だからというブランド感ではなく、単純に ”好きなアニメ” の1本として、たぶん生涯忘れることはないでしょう。(レビュー記事より












【次点】


『モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-』
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いわく、劇場版こそ超王道の【スペースオペラ】!


私達が真に望んでいたアニメはこれだったんだ!と脱帽しました。


ここに2014年というアニメが成熟した時代にこんな ”俺達のアニメ” を観れたことを嬉しく思います。


まさにアニメとしての ”個の極地” を観た思いです!(レビュー記事より






















■テレビアニメーション部門








【大賞】


『ベイビーステップ』
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エーちゃんにはわかりやすい必殺技や、特殊能力はありません。


その中で上記の武器を組み合わせ、体格もパワーもキャリアも上の相手達に果敢に勝負を挑み、これを打ち破っていく様は痛快の一言に尽きます。


視聴者が勇気や希望をもらえるのが正しいアニメ作品だと思っていますし、今年の中ではそれを最も体現している素晴らしい作品だと思います。(レビュー記事より












【次点】


『ピンポン THE ANIMATION』
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元々 【アニメーション】 という言葉は、ラテン語で霊魂を意味する 【anima(アニマ)】 に由来しており、 生命のない動かないものに命を与えて動かすこと を意味するものです。


よく昔ながらのアニメーターの方が、


「アニメは動かしてなんぼ」


とおっしゃいますが、まさにこれを体現している現代の数少ないアニメ作品が本作だということが言えます。


”綺麗・美しい絵”というこの2010年代アニメの主流に対する1つのアンチテーゼ的な主張が本作の背後に見えるような気がします。(レビュー記事より























■OVA部門








【大賞】


『ガールズ&パンツァー これが本当のアンツィオ戦です!』
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戦車同士の戦闘というと、長距離からの打ち合いを漠然と思い浮かべていたのですが、それが幻想だということを思い知らされました。


車体をぶつけ合い、砲塔で牽制し、離れ際に一撃を叩き込む。


これこそ戦場!


忘れていましたが、どんなにかっこよくてもカワイイ女の子が乗っていようとも、戦車は ”人殺しの道具” である 【兵器】 です。


そんな生々しさが伝わってくる素晴らしい映像でした。


本来、戦車の動作や戦闘などは軍事機密であるため、一般には知ることができません。


きっと製作スタッフ達が少ない資料をかき集め、足りない部分は想像力を結集させて作り上げたのでしょう。


そんな汗と涙と努力の結晶に心を動かされないわけがありません!(レビュー記事より













【次点】


『攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone』
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この2人の逃亡劇の目的地とはどこだったのか。


感覚・体・記憶ほとんど全ての物を捨てて、2人は【ゴースト】の欠片をネットに放出します。


これが彼女達の「死んだ後も生き続ける」ということへの答えだったのか。


”生きる” とはいったいどういうことなのか。


これまでの攻殻と同様、この結末は難解であり、視聴後考え続けなければその意味を理解することは難しかったです。


しかし、これも攻殻ではお馴染みのことであり、作品は違えど ”らしさ” という一貫性を感じることができました。(レビュー記事より






















■マンガ部門








【大賞】


『3月のライオン 10』
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―――――”前進の第10巻”。


そう題されているが納得の内容でした。


桐山に昔の危うさは、もう微塵もありません。


学校で一人でも対局に負けても、焦らず自分のペースで毎日を過ごしています。


おそらく、ひなちゃんという大好きな少女を助けることができたという達成感が、桐山に自信を持たせてくれてのでしょう。


連載当初17歳の少年が、作中時間で2年半が経過し、気づけば19歳の青年になっていました。(レビュー記事より












【次点】


『センゴク一統記 8』
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生来秀吉の長所は、人の心の機微を見抜き、その心を掴むことにありました。


しかし、農民出身でありながら天下の覇権に手が届く立場となり、最近はそのことを疎かにしつつあった感がありました。


そのことを聡明な寧々は見抜き、妻として忠告をしたのでしょう。


この辺の流れは、秀吉が天下人になった以降、振る舞いが粗暴になっていったという史実を暗示しているかのような、皮肉めいた描写だったと思います。(レビュー記事より






















■ライトノベル部門








【大賞】


『小説 言の葉の庭』
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本作は去年公開され大ヒットした劇場アニメーションを、監督である 新海誠さん が自らペンを取り執筆したものです。


アニメでは時間的な制限があり、中編作品として公開されましたが、本作では様々な人物に視点が移り、より深く物語の世界を表現しています。


特に主人公である 孝雄 の兄・ 翔太 と、2人の母・ 玲美 のエピソードがよかった!


アニメでは登場場面が少なった2人であるが、その内面と家族同士の絆を感じることができたことは収穫でした!(レビュー記事より












【次点】


『幼女戦記 2 Plus Ultra』
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2つ目は、 戦場の【2次元】から【3次元】への変化 です。


戦争が歩兵だけで行われていたころ、戦闘は盤上で観ることが可能でした。


しかし、 【航空魔導士】 や、 【戦闘機】 が出現したことにより、 【空】 という新しい戦場が生まれました。


空からの攻撃が予想されるとされないとでは、戦闘の手順や適した陣形も大きく変わってきます。


空からの攻撃は最も兵の損耗が大きいです。

 
実際には例えば、まずは制空権を確保するとか、空からの攻撃に対しては兵を散開させる陣形を取らなければならないといったことが考えられます。(レビュー記事より

























【関連記事】

私的【2013年大総括】  ――これが俺達の”軌跡”だ! [2014/01/01]















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[ 2015/01/01 18:56 ] オタク的日常 | TB(0) | CM(0)
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Author:F
昭和生まれの東北人。

アニメ、漫画、ライトノベル、アニソンが大好物。

このブログでは、私が出会った2次元作品についてのひとり語りをココ、”秘密基地<セーフハウス>”からこっそり更新しています。

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